伸栄工業株式会社

Blog

ブログ

工場の暑さの正体は「輻射熱」だった。今こそ見直すべき熱対策。

工場が暑くなる原因の1つに、輻射熱が挙げられます。輻射熱とは、遠赤外線などの熱線によって伝わる熱のことです。 太陽や機械(焼成炉など)から放出される熱は輻射熱にあたります。建物内の暑さの原因は主に太陽光からくる 輻射熱が原因です。工場は建物屋根で使用されている折板屋根など、さまざまな理由から輻射熱の影響を受けやすいため、 室内が暑くなりやすいです。室内が暑いままでは、そこで働く従業員の体調不良・熱中症などを招く恐れがあるので、 夏の輻射熱対策(暑さ対策)が欠かせないと言えるでしょう。

本記事では、工場内が暑くなる原因のひとつである輻射熱の意味、工場が輻射熱の影響を受ける理由を踏まえた上で、 具体的な輻射熱対策について紹介します。

そもそも「輻射熱」とは?

輻射熱とは遠赤外線などの電磁波のことを言います。ドラム缶で焚火をすると風が吹いているのに体が温まります。 このように輻射熱は空気に関係なく温度の高い方(ドラム缶)から温度の低い方(人体)に移動し熱を伝えます。

輻射熱のイメージ

輻射熱=電磁波

この輻射熱は、空気の温度以上に体感温度を上げる厄介な性質を持っており、 特に金属屋根の工場や、熱を発する機械の多い製造現場では深刻な影響を及ぼします。

工場で輻射熱が発生する理由

工場の屋根・壁は、熱伝導率の高い金属製の素材を使用しているケースが多いです。 熱の伝わりやすい金属製の屋根・壁の場合、輻射熱の影響で表面温度が高くなり、 そこで温められた熱が屋内に伝わると、室内の温度が上昇します。

工場には、輻射熱を発生する機械が設置されていることも少なくありません。 とくに大型の焼成炉・乾燥炉が工場内に設置されている、もしくは鉄鋼などを取り扱う工場の場合、 機械から高温の輻射熱が発生して、そこで働く人が暑さを感じやすくなります。

このように、工場は屋根・壁・機械から伝わる輻射熱の影響によって、室内が暑くなります。

熱中症、品質劣化、電気代増。放置できない輻射熱の影響

輻射熱を軽視していると、現場ではさまざまな悪影響が起こりはじめます。

作業者の熱中症リスクが上がる

工場の温度が上昇すると、そこで働く社員が暑さを感じやすくなります。 とくに輻射熱は、遠赤外線によって体の奥まで伝わる性質があるので、より暑さを感じてしまうことも。 温度が上昇すると、そこで働く従業員の体調不良、もしくは熱中症になるリスクが高くなります。 熱中症とは、体温の上昇によって体内の水分・塩分のバランスが崩れたり、 体温の調節機能が働かなくなってしまう症状のことです。 熱中症になると、めまい・けいれん・頭痛などの症状が起こります。

従業員のモチベーション・生産性の低下

工場内の温度が高くなると、従業員の集中力やモチベーションが低下する恐れがあります。 従業員のやる気や働く意欲が失われると、生産性の低下にもつながります。 そのほかにも、工場内の温度が熱い状態が続くと、熱の影響によって機器、商品にトラブルが起こってしまうことも考えられます。

光熱費の増加

工場では、従業員が快適に作業できるようにと、エアコンを使用しているケースも多いです。 ところが屋根・壁・機械から発生する輻射熱の影響を受けてしまうと、室内が暑くなってしまうため、 エアコンをつけても思うような効果が発揮されません。

火災の原因になる可能性も

輻射熱には、温度の高い物体から低い物体へと電磁波によって伝わる性質があります。 その熱が燃えやすいものに温度が移動することで、出火に繋がる恐れがあるので注意が必要です。

たとえば電気ストーブの場合、そこから発生する輻射熱が周りのものに移動すると、出火する可能性があります。 火災を防ぐためにも、輻射熱を発生する機械の近くに燃えやすい物を置かないようにする、 または輻射熱を抑えるための対策が必要です。

工場内の写真
伸栄工業がご提案できる「輻射熱」対策
遮熱シートを屋根に施工する

工場内の温度上昇を抑えるには、屋根からの輻射熱対策が重要です。 高純度アルミ素材を使用した遮熱シートは、太陽光を効率よく反射し室温の上昇を防ぎます。

工場に多く見られる折板屋根には「サーモバリア スカイ工法」が適しています。 この工法は屋根に直接シートを貼り付けるため、施工者の技量や天候に左右されず、 均一な遮熱効果を発揮します。 また、折板のジョイント部分もカバーするため、付加的な雨漏り防止効果も期待できます。

耐久性の高い両面テープを使用しているため、強風でもシートが剥がれにくく、約10年の長期使用が可能です。 施工期間も短く、25㎡なら半日、2000㎡でも約1ヶ月で完了します。

スカイシート施工の図
遮熱シートを屋根下に施工する

近年ではSDGSへの取り組みなどを理由に、屋根に太陽光発電(ソーラーパネル)を設置している工場も増えています。 屋根にソーラーパネルが設置されている場合、遮熱塗料や遮熱シートの施工が難しくなる恐れも……。

そのような場合は、屋根の下に遮熱シートを施工する「屋根下折半工法」がおすすめです。 屋根下折半工法とは、折板屋根の下に軽量鉄骨で下地を組み、その下にサーモバリアS(不燃認定品)をタッピングビスで軽量鉄骨の下地に取り付ける工法のこと。 (※高所作業もしくはローリング足場の設置が条件となります)

屋根下折半工法の施工例
遮熱シートを壁に施工する

工場の壁は、薄い金属製の素材が使用されることが多いです。 金属は熱伝導率が高いので太陽の熱を吸収しやすく、表面温度が高くなってしまいます。

壁にこもった熱は工場内に伝わり、室温が上昇します。 夏の暑い時期に室温が上昇すると、労働環境が悪化し、 従業員の体調不良・集中力低下や熱中症などの症状を引き起こしてしまう恐れも……。

これらの問題を解決するためには、遮熱シートを壁に施工する方法が効果的です。 遮熱シートを壁に施工することで、日射による輻射熱の影響を大幅に軽減し、 工場内の温度上昇を抑えることができます。 サーモバリアは既存の建物にも後付けで施工できるので、手軽に導入することが可能です。

遮熱シートを機械に施工する

工場内の乾燥炉など高温設備から発生する輻射熱は、室温上昇の大きな原因となります。 この対策として効果的なのが、機械設備への遮熱シート施工です。

特に大型機械には「フィット工法」が最適です。 この工法では、国土交通省認定の不燃材料を使用した特殊な遮熱シートをテント状に縫製し、 機械全体を包み込みます。不燃シートはガラスクロス繊維と特殊樹脂、両面アルミ箔で構成され、 一定時間の耐火性能を持ちます。

フィット工法の効果は温度低減だけではありません。 ある溶鉱炉への施工事例では、輻射熱の大幅削減により機械の稼働率が向上し、 生産量が13%増加した実績もあります。 高温機器からの熱を効果的に遮断することで、作業環境の改善と生産性向上を同時に実現します。

遮熱シートの効果を最大化するポイント

遮熱シートはアルミ純度が高いものほど性能がアップします。 「高い遮熱効果を求めている」という場合であれば、高純度なアルミ箔を使用したサーモバリアの施工がおすすめです。

サーモバリアは、アルミ純度99%以上のアルミ箔を使用した遮熱シートのこと。 遮熱シートの「サーモバリア」は輻射熱の反射率が97%と、反射性能に優れています。 サーモバリアを工場の屋根・壁・機械などに施工することで、輻射熱を大幅に削減し、 夏の暑い時期も涼しく過ごせます。

サーモバリアは放射率が低く、物体から放出される熱を抑える(=閉じ込める)特性も。 サーモバリアを工場に施工することで、室内の熱が外に逃げるのを防ぎ、 寒い時期も暖かく過ごせます。

高純度アルミ箔シート
“見えない熱”こそ、先に手を打つべき対象

輻射熱は目に見えません。だからこそ、「気づいたときには、空調が効かない」「作業者が倒れた」などの問題として表面化します。

熱中症のリスクが高まる夏場に向けて、工場の環境改善・光熱費の見直し・作業者の安全確保を目指すなら、遮熱対策は今が検討のタイミングです。

伸栄工業では、現地調査を通じて「どこが熱の入口か」を整理し、屋根遮熱/設備遮熱を組み合わせた現実的な改善提案が可能です。

暑さ・熱中症対策、空調効率の改善をご検討の際は、伸栄工業までご相談ください。